突発性難聴(低音障害型)体験記|治療の経過とセカンドオピニオンの大切さ

ある朝、耳に違和感があった。

私の場合は、突発性難聴の中でも「低音障害型感音難聴」というタイプでした。完全に聞こえなくなるわけではなく、特に低音域の音が聞こえにくくなるのが特徴です。

ある日の朝、仕事の準備中にいつも聴いていた音楽のピアノの音が、なぜかやけにキンキンと響いて不快に感じました。普段なら心地よく聴こえるはずの音が、妙に刺さるように聞こえる──その違和感をきっかけに、すぐスマートフォンで検索してみると「突発性難聴」という言葉が目に入りました。

「48時間以内の治療が望ましい」と書いてある記事も多く、私はその日のうちに仕事を休んで耳鼻科へ向かいました。結果として、この判断が非常に重要だったと今では思います。

突発性難聴という診断

診察の結果、左耳の低音域(1000Hz以下)の聴力が50dB程度まで落ちているとのこと。医師からは「突発性難聴の疑いがあるが、具体的には低音障害型感音難聴である」と説明を受けました。

その場でステロイド薬(プレドニン)が処方され、6錠から始めて毎日1錠ずつ減らしていく5日間の服用スケジュールとなりました。加えて、アデホスコーワ、メチコバール、イソバイドシロップという薬も処方されました。

なお、耳鼻科は飛び込みで行くとかなり待たされることもありますが、それでも絶対に受診してほしいと強く思います。待つ価値がある、早期対応がその後の経過に大きく影響する病気です。私の場合も、その日のうちに受診できたことが回復への第一歩となりました。

一時的な回復、そして再びの異変

ステロイド治療が功を奏し、一時的には健康診断で通るレベルまで聴力が回復しました。若干の閉塞感は残っていたものの、以前と比べればかなり回復したと感じられる状態にはなっていました。これで一安心かと思っていたのですが……。

約3週間後、ある程度時間が経った頃から、また左耳に異変が。今度は「音が二重に聞こえる」という現象が起き始めました。人の声が反響するように聞こえ、会話も疲れるようになってしまいました。この状態は、コミュニケーションにも大きな支障をきたし、非常につらいものでした。

ちょうど帰省中だった私は、近くの難聴専門の耳鼻科を探して飛び込みで診察を受けました。朝9時に受付を済ませ、診察や検査、処方がすべて終わったのは15時ごろ。長時間待つことにはなりましたが、この判断は本当に正解だったと思います。

集中的な治療とその効果

この病院では、なんとステロイドの点滴治療を毎日受けることができました。私にはちょうどまとまった休みが取れていたため、およそ1週間強の期間、ほぼ毎日1時間程度の点滴治療に通いました。

2回目くらいの点滴治療で、あのつらかった「音が二重に聞こえる」現象は改善し、その後の治療を通じて聴力も健康診断がギリギリ通るくらいまで回復しました。

点滴治療が終わった後は、再びステロイドの錠剤に切り替え、4錠を3日、2錠を3日、さらに2錠→1錠→0.5錠と、3日間ごとに段階的に減薬していきました。

セカンドオピニオンのすすめ

今回、改めて感じたのは、耳鼻科によって対応や方針が大きく異なるということです。私は二つ目の病院で、より専門的な診断と治療方針を提示され、大きな安心感を得ました。プランを明確に提示してくれること自体が、精神的な支えになるのだと実感しました。

そのとき提示された治療プランは以下の通りでした:

  1. ステロイド点滴を計7回行う。
  2. 聴力が改善されなかった場合は、鼓室内へのステロイド注射を行う。
  3. それでも効果が見られない場合は、脳のCT検査を実施する。

突発性難聴の治療についてネットで調べると、鍼治療に関する情報が多く出てきます。ただ、私は実際に鍼治療は行っていません。医師から提案された治療計画に従って回復傾向にあったためです。個人的にはおすすめしていませんが、本当に改善が見られなければ、もしかしたら試していたかもしれません。

また、突発性難聴の一因としてストレスが挙げられることがありますが、私自身も、今回の発症の約4か月前に適応障害で休職していた経験があり、無関係ではなかったかもしれません。

私から伝えたいこと

突発性難聴は「ある日突然、誰にでも起こる」かもしれない病気です。だからこそ、違和感があったらすぐに耳鼻科を受診してほしいと思います。治療のスタートが早いほど、回復の可能性も高くなるとされています。

私自身、改善したと思ったらまた違和感が出てきて、「本当に治っているのか?」と不安になることが何度もありました。特に、二つ目の病院を受診したときには、すでに発症からしばらく経過していたため、「もう遅いのでは」と焦りもありました。

しかし、その病院で「改善する可能性は十分ある」と言われたことで、とても励まされました。ですから、たとえ時間が経っていても、諦めずにセカンドオピニオンを受けてみてください。専門性の高い耳鼻科に出会えたことが、私の回復の転機でした。

同じように悩む誰かの力になればと、この記事を書きました。

余談:コーヒーとアルコールについて

突発性難聴に関して、コーヒーは控えたほうがよいという記事を見かけることがあります。ただし、私が受診した医師によれば、コーヒーの利尿作用が内耳のむくみを軽減する効果も期待できるとのことで、「一日一杯程度であれば問題ない」とのことでした。むしろ、我慢してストレスを感じるようであれば、その方が良くないと説明されました。

一方で、アルコールについては「控えた方がよい」と明確に言われました。体に余計な負担をかけないことが、回復の助けになると感じています。


※この記事は個人の体験をもとにしたものであり、医学的判断は医師の診断に従ってください。

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